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二〇三九年十二月三十日。午前9時25分。
旧帝国大学西門前。

ドカン ドカン
閉ざされた門に木柱を打ち付ける音が響く。


「もうじき門が開きます!!!」

横の方から声が聞こえる。

大学の西門前に俺達「警察機動隊」の連中が200人ほど立っている。
門がブチ破られるのを今か今かと待っているのだ。

俺「はぁ…」

同僚「なんだよww 今から突入だってのにため息なんかつきやがってよw」

俺「正直やだなー俺」

同僚「なんでよww こんな大事件滅多に拝めねえぜ?」

俺「そりゃそうだけどさ」

上官「私語はそこまでだ!!!!よく聞け!!」

上官が機動隊員の雑談を静止する。

上官「現在9時26分!突入は9時30分だ!遅れはとるな!全員学内になだれ込め」

上官「最後に今一度確認しておく」

上官「俺達の任務は学内に立てこもる大学生共を全員逮捕する事、そして」

上官「学内のどこかに監禁されている内閣総理大臣を発見、救出する事だ」

俺「もう何回も聞いたってそれ・・」ボソ

上官「西門を抜けると工学部棟と経済学部棟がある。俺達はその2棟をまず堕とす!!」

機動隊一同「オオ」

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二〇三九年十二月三十日。午前9時25分。
旧帝国大学西門前。

ドカン ドカン
閉ざされた門に木柱を打ち付ける音が響く。

「もうじき門が開きます!!!」

横の方から声が聞こえる。

大学の西門前に俺達「警察機動隊」の連中が200人ほど立っている。
門がブチ破られるのを今か今かと待っているのだ。

俺「はぁ…」

同僚「なんだよww 今から突入だってのにため息なんかつきやがってよw」

俺「正直やだなー俺」

同僚「なんでよww こんな大事件滅多に拝めねえぜ?」

俺「そりゃそうだけどさ」

上官「私語はそこまでだ!!!!よく聞け!!」

上官が機動隊員の雑談を静止する。

上官「現在9時26分!突入は9時30分だ!遅れはとるな!全員学内になだれ込め」

上官「最後に今一度確認しておく」

上官「俺達の任務は学内に立てこもる大学生共を全員逮捕する事、そして」

上官「学内のどこかに監禁されている内閣総理大臣を発見、救出する事だ」

俺「もう何回も聞いたってそれ・・」ボソ

上官「西門を抜けると工学部棟と経済学部棟がある。俺達はその2棟をまず堕とす!!」

機動隊一同「オオ」

上官「学内には2000人の大学生がそれぞれの学部棟に籠城している」

上官「恐らくバリケードなどで侵入を困難にさせているだろう」

上官「なんの経験も持たないクソガキ共には変わりはないが、ここは日本の最高学府「旧帝国大学」だ」

上官「抵抗は必至、油断だけはするなよ」

とある機動隊員「頭いいだけのボクちゃんにやられたりはしませんよーww」

機動隊一同「ハハハハハwwwwww」

とある機動隊「あと一撃で門が開きます!!!」

上官「よし!さあ仕事だぞ!!!!!!!」

周りの機動隊員が一斉に突撃準備に入る。

バキイ!!!!!

機動隊員「門が開いたぞー!!!!」
機動隊員「突撃ー!!!突撃ー!!」

その言葉と同時に機動隊員が一斉に門の潜り、学内に突入していく。

俺「しゃあない…行くか」

同僚「頑張ろうやww 終わったら飲みに行くべ!!」

ギュオンギュオンギュオンギューン


先頭の機動隊員「ガァ!?」
先頭の機動隊員「ヅゥ!?」
先頭の機動隊員「ッう!?」

不気味な音と共に、前方の機動隊員達がバッタバッタと倒れていく。

俺「な!?」

同僚「ハァ!?なんだってんだよいった…」

ギュオン


同僚「ビャ!?」

ゴッシャアアアアン

俺「おい!?」

青白い光が同僚に直撃した――と同時に、同僚は後ろに吹っ飛ぶ。

俺「おいおいおいおいおいおいおい・・・・・」

俺は足を止め今の状況を理解しようとする。
―えーっと、なんだっけこれ。確か大学に突入したんだっけ。それで突入したらバッタバッタと倒れ―

ギュオンギュオンギュオンギューン

俺「―うぉ!!」

俺「だからなんなんだってばよ!!!この音はよぉ!!」

俺「!?」

俺「あれは!?!?!?」


とある機動隊員「おい!後ろがつかえてんだよ!!さっさと進めよ!!」

後方の機動隊員達が叫んでくる。

俺「おい!!やべえぞ!!一旦下がれ!!」

その言葉も虚しく、周りの機動隊員達はバタバタとその光にやられていく。
俺は全速力で門の外へと退避する。

俺「ハァ・・・ハァ・・・」

上官「おい!何やってんだ!!」

俺「どうもこうもないですよ!!」

俺「なんですかありゃあ!?!?」

上官「この音はなんなんだよ!!説明しろ!!」

中の様子を見ようとしない安全地帯にいる上官が俺に聞いてくる。

俺「100m前方に…ユンボが」

上官「ゆんぼ?」

ギュオンギュオンギュオン

上官「なんだよこの音!!!!!」

俺「なんて!…説明したらわかんないですけど!!」


俺「この先に!ユンボが!あって!」

俺「シャベルの部分が上空に上がってましてですね!!」

上官「こんな時に何言ってんだお前!!!!!」

俺「いや!だからですねえ!!上がってるシャベルの部分が!」

俺「人が立てるように!!ゴンドラみたいに改造されてて!!」

俺「そこから何か撃ってきてるみたいです!!」

上官「何かって何が!!!」

俺「わかりません!!!!青白い何かです!」

上官「馬鹿言ってんじゃねえ!!」

上官が門を越えようとする。

ギュオンギュオンギュオン

上官「ドグハァ!」

ガッシャアアアンン

とある機動隊員「隊長!」


上官は青白い光に当たり10m後ろに吹っ飛ぶ。

俺「!?」

俺「やべえ身を隠せ!!!!」

――門外の機動隊員が一斉に身を伏せる。

とある機動隊員「俺さん!!どうなってんですか!?」

俺「知らねえよ!!それより隊長は!?」

――一人の機動隊員が隊長の元に駆け寄る。

とある機動隊員「・・・・気絶してるだけです!死んでません!」

俺「死んで無い!?」

俺「なんなんだよありゃ」

これは現実だぞ!?二〇三九年、日本だ!!
アニメやゲームじゃあるまいし、あんな青白く光る弾なんてこの世にあるわけがねえ!


とある機動隊員「隊長がこうなった今、指揮は俺さんが!!」

俺「ハァ!?」

とある機動隊員「俺さん!!」

俺「グ――」

どうする?
AチームとBチームに分かれて、工学部棟と薬学部棟に突入する計画だったが、
薬学部棟突入班100名はもう壊滅に近い。
それにあの100m先のユンボ…
ここにいる500人ばかりの機動隊員で突入したところで…
薬学部棟に辿りつけるのは…

俺「・・・・・」

俺「これよりもう一度突入する!!」

俺「全隊員、工学部棟へ向かえ!!そこなら近い!」

俺「光る弾に注意しろ。あの先のユンボから何かが飛んでくる!!!」

機動隊員一同「・・・・・・」

俺「まず工学部棟を堕とし…そこに拠点を築く!」

俺「やるぞお前ら!!」


機動隊員一同「オオ!!!」

俺「行くぞオ!!!!突入開始だ!!!」


ウオオオオオオオオオオオ!!!

咆哮と共に機動隊員が一斉に門をくぐり始める。

ギュオンギュオンギュオン

先頭の機動隊員「ガァ!?」
先頭の機動隊員「ヅゥ!?」
先頭の機動隊員「ッう!?」

俺「ひるむな!!!!走れ!!!!」

機動隊員一同「うおおおおおおおおお」

ダダダダダダダダ

俺(ハァ・・ハァ・・・よし、一秒一発くらいのペースだ これなら多くの機動隊員が工学部棟へ辿りつけるッ!!)

俺(ハァ・・・ハァ・・・・しかしありゃなんなんだよ)

俺(!?)

俺「あのユンボの天辺で撃ってくる奴…女じゃねえか!!」




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二〇三九年十二月三十日。午前9時35分。
旧帝国大学中央西門入口 薬学部棟前。


とある大学生「おおおおおおおおお」

とある大学部生「副部長!やりました!追い返しました!」

工学副部長「いや…多分もう一回くるわね」

――ユンボの上は寒い。そりゃあもう凍える程に。

とある工学部生「約100名程、気絶させましたね」

工学副部長「さっきのは様子見も兼ねてだったのか、機動隊の動きが鈍くて良かったわ」

工学副部長「次は恐らく…全力で突撃してくる!!ヤバイわね」

とある工学部生「…ユンボ…後退させますか?」


工学部副部長「いや、このままでいい。西門から機動隊を一人も通さないのが工学部の任務」

工学部副部長「やるしかないわ」

pipipipipipipi.....

とある工学部生「あっ」

工学副部長「電話、情報学部長からね」

ピッ

工学副部長「なに?今西門破られてヤバイトコなんだけど。」

情報学部長「東門からも機動隊が突入して来ましたね。おおよそ500名かと」

工学副部長「あなたの予想通りだったみたいね」

情報学部長「うん。正門突入から1時間後。まあこれは予想より遅かったけど」

情報学部長「東門、西門からの同時挟撃。警察は一気にカタを付けたいみたいですねえ」

工学副部長「それで?どうしたの?」

情報学部長「正門は外国語学部長、文学部長、法学部長が頑張ってるから大丈夫だけど」

情報学部長「東門がちょっとヤバイかな。取り返しつかなくなる前に援軍が必要かも」

工学副部長「…わかった。部長にそう話しておく」

情報学部長「よろしくね。あ、あと催涙剤をたっぷり積み込んだヘリがもうそろそろ来るよ」

工学副部長「了解」

ブチ

とある工学部生「ゆんぼの上って寒いっすね。ここ何mあるんですかねえ…ww」

とある工学部生「で・・・なんて?」

工学副部長「社会学部がヤバいってさ」

とある工学部生「あー・・」

とある工学部生「!」

とある工学部生「来ます!!西門!!機動隊第二派が突撃してきます!!」

工学副部長「やるよ!!!!」




正面に設置された「超電磁銃」を構え引き金を引く。

ギューウウウウウウウウウウン

力が蓄えられていく音がする。そして…

ギュオンギュオンギュオンギューン

という変な音と共に電気が発射される。結構うるさい!
結構な反動が胸に来るし、銃もデカイし・・・機動隊を大量にやっつけるし…いやな役回り。


とある工学部生「!」

とある工学部生「ヤバイ!今度は一気に押し寄せてきます」

工学副部長「数が多すぎる!!!」

ギュオンギュオン

可能な限り連射するが、走り抜ける人間に当てるのは至難の業だ。

とある工学部生「ああっ!!工学部に…」

工学副部長「皆に連絡とって!!始まるよ!!!!!」

工学部副部長「もう少しで、攻撃を中断するから!」

とある工学部生「はい!!」


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二〇三九年十二月三十日。午前9時42分。
旧帝国大学工学部棟前。

ダッダッダッダダダダダダ

俺「ハァ・・・ハァ・・・」

俺「もうすぐ工学部だ!!!」

俺「皆大丈夫か!?」

とある機動隊員「80名程やられました!!150名ほどは混乱状態です!!」

とある機動隊員「大丈夫なのはここの100名だけです!!」

俺「グ・・・」

俺「とりあえずもう少しだ!!建物まで行くぞ!!!」

機動隊員一同「おお!!」

オオオオオオ…

俺「!」

俺「なんだ!?」

機動隊員「!」

とある機動隊員「大学生だ!!!200人はいるぞ!!!」

俺「来やがったか!!」

工学部棟の入り口と思えるところから、私服の大学生共が一斉に出てくる。
ヘルメットには「工」の文字が刻まれている。

俺「衝突に備えろ!!止むを得ん!ここにいる100人で突撃だ!」

機動隊員一同「オオオオオオオ!!」

俺「何百人居ようが所詮はガキだ!!」

俺「警棒とシールドを構えろ!!!!!!!!!」

俺以下100名の機動隊員が臨戦態勢で大学生の群れに駆け寄る。
これは奴らも相当ビビる事だろうw

俺「いくぞおおおおおおおおおおお」

とある大学生「戦闘準備ー!!」

200名の群れの中からそんな声が聞こえた。多分学生の中でも指揮を執ってるものがいるのだろう。
所詮大人の真似事だ。

ガシャン!ガチチャチャチャ!!


俺「ファ!?」

とある機動隊員「なによあれ!!!!!?????」


俺は目を疑った。大学生達は、棒切れ一個持って棟内から出て来た様に見えた。
それがどうだ?今は青白く光る棒と、透明の盾を構えている。
――俺達と同じ?

俺は見た。一瞬にして盾が学生の手から出現したのを。
まるでアニメやハリウッド映画の未来モノのヤツみたいにガチャンガチャンとだ。

ちょっと待て。何かがおかしい。
ここは現実の世界であって…なんだその武器は?!盾は!?

さっきの光の玉を発射してくるあれもそうだし、
こいつ等、そんな映画にしか出ないような武器を何故持ってるんだ。

確かにここは日本の最高学府「旧帝国大学」だが…。
こいつら、そんな凄いモノを作ったとでもいうのかよ!?

こんな事なら、最初から催涙ガスでも打ち込んどけよ上層部のバカども!!!!


とかなんとか、
そんな事を思いながら俺は大学生の群れに突っ込んだ。








続く。